After Effects制作の架空アニメです。オープニングにはNEUTRINOというAI合成音声を使用しました。(歌:東北イタコ/東北きりたん)です。
第3話「なして片付げなくてねの?」
わからないとぷんぷんしちゃう女の子「ぷん子ちゃん」が、狛狐の修行中である白狐「ビャッコ」と成長する物語です。
前回までのあらすじ
ビャッコの歯は鋭かったが、お使いの途中で出会ったおじいさんは、長く独り身だったこともあり、素直な子供であるぷん子に感化された。
はたと、笑うことすら忘れていた自分に気づき、笑顔を届けてくれたぷん子とビャッコに感謝するおじいさん。長い時間生きてきたからこそ、喉が笑いに耐えられない一方、長い時間生きているからこそぷん子らに出会い、笑うことができた。 時間とは残酷で、しかし美しいものである。
「こんな昼下がりもなんかいいなぁ」と自然と塩分を内包した水滴が頬を伝うのであった。
あの子らが立派に成長し、結婚し、孫の顔を見るまで生きてみますか…。
おじいさんの生きる活力がみるみる上昇し、近くに停めてあった軽自動車のフロントガラスが割れます。ぴぃ、ぴぃ、とけたたましい警報の音。
おじいさんはすっかり、10歳も20歳も若返ったかのような、清々しい気持ちになりました。
明日もあの子らはお使いに行くだろうか。
楽しみが増えたおじいさんは、しわくちゃの顔に子供のような表情を浮かべ、結構な量の薬を飲んで寝るのであった…。
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