知人のそばちょ氏と作った曲がテレビの電波に乗りました。

TV版ショート→【東北3姉妹】THIS IS MY HOMETOWN【ずんコンテスト2021バージョン】

フル版→【東北3姉妹】THIS IS MY HOMETOWN【東北SUKI?】

東北放送で2021年10月～12月まで放映の「東北ずん子のミュージックパラダイス」開幕の第一話にて取り上げて頂きました。ニコニコでも同時配信+見逃し配信あり(サムネイルはニコニコのスクショです)。

経緯

2021/7/5～9/25の期間、音声合成を使った90秒のミュージックビデオを「#ずんコンテスト2021」タグにてニコニコ動画に投稿することで、番組放映楽曲を募ったものです。

作曲

1月、隠居していると徐々に気力を取り戻し、作曲意欲が湧いたタイミングで18年程前に購入していた音楽ツクールDXを持ち出したことから、SHADECOナスカズアキ名義で趣味として作曲を始めました。

歌声を乗せたいと少し調べると、間もなくNEUTRINOというAI学習を用いた合成音声ソフトに辿り着きます。

サンプル曲を拝聴するととんでもない完成度で歌っているではありませんか。これまでのボーカルシンセサイザーとは一線を画す、「歌声ソフト」だと感じました。これが無料で使えるのです。感謝とともに開発者を心配するレベルです。

吹奏楽でトランペットをやっていた程度に音の知識はある一方、単音しか吹けない楽器経験で、特にコードに無頓着です。ト音記号の楽譜は読めますが、普段アドリブなど演奏しない私はコード表記は全シカトで育ってしまいました。

コード

そばちょ氏に聞くと「コレ見ろ」とのことで、OSTER projectテスロ&ロゼット氏がYoutubeにて公開していた「OSTER解説」を紹介され、作りながら覚えていくスタイルとしました。

こんなに優れた教材を見たことありません。これが中学校とかで音楽の時間に流れていたら、もっと人生変わったかも知れません。知識があるだけで作品の楽しみ方は随分深くなるものです。

その後も作曲配信が音の使い方、乗せ方の生きた教材として学びの素となっています。

架空○○コンセプト

また、素人が作った音だけで聞く人はいないだろうと、簡単な絵でも乗せコンセプトのあるシリーズにしようと始めたのが「架空の童謡」シリーズです。シンプルで短い歌を以て曲を完成させるという経験値を踏む必要があったからです。

架空童謡

構想から公開まで最短1日で出来ることが多く、頭に浮かんだ曲をアウトプットを経て習得を進める目的があります。そのためイラストAC様の素材を用い、あくまで作曲練習としつつ、最低限コンテンツとしては成立させることで技術向上を図っています。長い楽曲を組み立てる礎になったと感じています。

音声モデル「めろう」の素朴な声で歌ってくれるわけです。こんな歌を実際の歌い手さんに歌唱依頼をすることを想像すると恐らく生まれてなかったであろうコンテンツです。

架空CM

曲のジャンルによって制作楽曲が狭まるのを避けるため、ワンフレーズの楽曲を量産することを思いつきました。

先んじて構想・制作を開始した「なるへそ！ぷん子ちゃん」というオリジナルアニメ冒頭に架空のCMを入れていたのがキッカケです。CMであれば制作楽曲ジャンルは多岐に渡り、短いために負荷が少なくいい題材だと思ったからです。現にラッパ以外の様々な楽器演奏を再現する素晴らしいトレーニングになっています。

量産により各モデルの癖や、調声という概念、いろんな楽器を使ってみるという音を楽しむ行為が抵抗なく行えています。

東北3姉妹を知る

NEUTRINOのモデルとして、東北復興支援キャラクターである東北家のイタコさん、きりたんさんは実装されていたのですが、ずん子さんのみ、クラウドファンディングにて「東北ずん子はAIで歌いたい！　テレビでも3姉妹で歌いたい！」にて開発が決まる寸前でした。

数日後の2/7には目標金額に達し、東北3姉妹のNEUTRINO化が出揃うこととなりました。記念に楽曲を作っています。

私自身も支援したことで、クラウドファンディングのリターンとしてNEUTRINO>model>ZUNKOフォルダ内のSPECIAL_THANKS.txtに名前を載せて頂いています。

コンセプト

この時点で女性ボーカル3人でやることは一つです。ドリームガールズです。ドレスを着せ、ロング手袋でスポットライトの中踊らせるというコンセプトが浮かびました。

3月に曲を発売したりなんやかんやしてたら、4月には楽曲がほぼ完成、5月にはMVが完成しました。

6月下旬、リリース2週間前に先行配布されたAIずん子さんボイス+イタコさんきりたんさんの歌声+全トラックのMIDIデータをそばちょ氏にぶん投げミックスしてもらったら、来る7/5、東北ずん子のリリース日に公開できたのがこれです。

同時にクラウドファンディングでは目標金額の181%を達成し、追加ゴールにて掲げたテレビ番組には届かなかったものの、コストカットなどの企業努力により5分のテレビ番組制作が決定したのです。

ものは試しと、上記ミュージックビデオを90秒に構成し直し、 【ずんコンテスト2021バージョン】として応募しました。

おかげさまで第一話にて取り上げて頂き、2012年のふるさとCMテレビデビュー以来のありがたいイベントとなりました。

映像を作ることで生きる活力というのがふつふつと湧いてきておるのかなという気持ちです。

東北ずん子のミュージックパラダイス

ニコニコ動画での見逃し配信もあるので、下記から是非。

東北ずん子自体は2011年の震災を受け、東北復興支援のキャラクターとして活躍してきました。このような仕組みの提供を受け(SSS合同会社様)、ユーザーの創作活動が世界観を広げる図式は2ちゃんねるやニコニコ動画に成功例が見て取れます。

地元岩沼にて起業した私自身、地方発のコンテンツで復興支援に繋がる活動を模索する中、二次創作を許容する取り組みは大変ありがたいことでした。

地域での人気自体は、過程において大事なものかも知れませんが、県外から人やお金や注目が流入する仕組みにしないと意味がありません。その辺りの事業計画としても、体調的な制約で7ヶ月分遅延している現状がありますが、今回の放映を受け、顔を上げるキッカケとしては十分明るいものとなりました。

くだらない動画ばかり作っていますが、岩沼から宮城、東北と、企画していることは程々にあるので、頑張って、生きようと思います。

公式情報を見ると、全13話、毎回オリジナルのミュージックビデオが放映される5分番組ですので、少しでも気になったらご視聴してみてはどうでしょうか。いい楽曲との出会いがあるはずです。

東北3姉妹の曲を作りました「THIS IS MY HOMETOWN」